iOS11 Safari の ITP (Intelligent Tracking Prevention) でクッキー(Cookie)が制限、アフィリエイト広告クリックが24時間で無効に

ITで知っておくべき知識
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アップルのSafariに導入されたITPってよく聞きますが、何なんでしょうか?

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ITP (Intelligent Tracking Prevention) とは?

2017年9月20日、Apple社のiPhoneやiPad向けのオペレーティングシステムであるiOS 11が日本国内向けにリリースされました。

これと同時に、mac用のOSであるmacOS High Sierra (マックオーエス ハイ シエラ) がリリースされました (mac OS 10.13) 。

 

OSのバージョンアップによってさらなる高機能化が図られる中、これらのOSに搭載されるWebブラウザ「Safari 11」の新しいセキュリティ機能についても注目が集まっています。

この新しいセキュリティ機能とは、Intelligent Tracking Prevention(以下、ITP)と呼ばれるもので、SafariでWebサイトを閲覧する際のプライバシー保護と利便性のバランスをとるための機能です。

 

ITPについて公式サイトには以下のように書かれています。

Intelligent Tracking Prevention
Note: Read about improvements to this technology in recent blog posts about Intelligent Tracking Prevention, and the Storage Access API.

 

ITPにより、サードパーティのクッキー (Cookie) を使った広告の配信や計測は24時間までとなり、アフィリエイト広告は大ダメージを受けることになります。

 

クッキー (Cookie) とは

Coolkieは、ブラウザによってPCやスマホに保存される、小さなファイルです。

サイトによって、保存される情報は異なりますが、だいたい次のようなデータであることが多いです。

  • ホームページに何回訪問したか
  • ユーザーID、パスワードなどの会員情報
  • 通信販売などで、以前に購入した製品のリスト
  • 最後にサイトを訪れた日時

Cookieは便利な一方、ユーザーが訪問するサイトを追跡できるので、ユーザーのプライバシーが侵害されるのではないかと懸念する声もあります。

 

ITPはこのような背景がもとで、導入されました。

ITPの動き方

ITP機能はデバイスで収集したデータの統計に基づいて、ドメインごとにクロスサイトトラッキング(サイトを横断して情報収集をすること)の能力があるかを機械学習によって分類します。

 

ユーザーがドメイン aaa.com にアクセスし、aaa.com ドメインから見てサードパーティドメインとなる bbb.com との通信が発生する場合は、クリック後の時間経過によっては、クロスサイトトラッキングが制限されることになります。

 

 

(画像は、https://webkit.org/blog/7675/intelligent-tracking-prevention/ )

 

 

クリックから24時間以内

クリックから24時間以内はサードパーティCookieとしての利用が可能です。

クロスサイトトラッキングを行うことが出来ます。

 

クリックから24時間~30日まで

クリックから24時間経過するとCookieがSafariによって分割され、サードパーティCookieとしての利用はできなくなります。

ログイン関連のデータの利用はできるものの、クロスサイトトラッキングを行うことはできなくなります。

 

クリックから30日が経過

サードパーティドメインのCookie情報は削除されます。

 

まとめると、ITPによってこれら「広告に関するCookie」が①24時間で使用不能になり、②30日後には削除され、使えなくなります。

 

つまり、

直近では成果発生の期間が24時間に減り、いずれは成果発生さえしなくなる

ということです。

 

これは、一大事ですね。。

アフィリエイト ASPの対応

ITPは、デスクトップのmacOSのみならず、iPhoneのSafariも含めて、すべて機能します。

日本でユーザー数が多いiPhoneのユーザーはほぼ全員、無意識でSafariを使っているので、アフィリエイターのみならず、アフィリエイトASPにとっては深刻な問題ですね。

 

アフィリエイターはITPについては、何も対策出来ません。

しかし、アフィリエイトASPは各社それぞれITPに対応を行っているようです。

 

ASP ITPの対応
A8.net https://www.a8.net/blog/2017/10/27/safari11以降に追加された機能(itp)への対応について/

2017年10月27日

※広告主様側で新しいトラッキングタグへの変更を順次行って頂いております。
※メディア会員様側でリンク等の変更対応は不要です。
※2018年3月末目処に提供中の広告全てへ案内を完了する予定となります。
※対応済みのアフィリエイトプログラムについては「対応済みアイコン」の掲示を予定しております。

バリューコマース https://www.valuecommerce.co.jp/news/c_press/4263/

2017.10.27従来のCookieによるトラッキングに加え、Cookieに依存しないデバイス推定技術によるトラッキングを導入することで、ITPやその他Cookie利用制限によるコンバージョントラッキングへの影響を最小限におさえることができるようになりました。

アクセストレード https://www.accesstrade.ne.jp/information/detail/11872

2017/10/27

アクセストレードでは、サードパーティのCookieではなくファーストパーティのCookieによる、
ITPの影響を受けない方式での広告計測に対応しました。

広告プログラムの遷移先となるランディングページ及びコンバージョンページに
専用のタグを新たに設置することで、 Safari 11.0以降のブラウザにおいても、
これまで通りの広告の配信・効果計測が可能となります。

本機能は、アクセストレードの広告プログラムに順次提供を行う予定です。

afb ※管理画面2017年10月27日 ITP対応のトラッキングにつきまして

いつもafbをご利用いただきありがとうございます。

afbでは現在、従来のCookieによるトラッキングに加え、
Cookieに依存しない技術によるトラッキング方法をすでに提供しており、順次プロモーションに実装しています。

これによりApple社が提供するiOS11・macOS High Sierraに搭載されているITP(Intelligent Tracking Prevention)機能などのように
トラッキングを目的とするCookieの利用に制限がかかる場合でもトラッキングが可能です。

リンクシェア
TGアフィリエイト
https://www.linkshare.ne.jp/info/tg/2017/11/tg_itp.html

 

Apple社が提供するWebブラウザ「Safari 11.0」で追加された機能(ITP)は、第三者Cookieによるトラッキングの一部を制限し、当社が提供するアフィリエイトサービスを含めた、Web上での広告の効果測定に影響を及ぼす可能性があります。

今後は、JavaScript技術を使ったファーストパーティCookieでのトラッキング手法(※注1)を用いたITPの影響を最小限に抑える新方式を、現在のトラッキング手法を補完するものとして追加導入し、環境改善を進めていく予定です。

 

ITPについては、ASPは各社とも対応をはじめている、または、対応を完了しているようです。

なんだ、技術的にそんなに簡単に対応できるものなのかな?

 

今後、さらにどう出る?アップル。。

 

 

 

 

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