以前、CentOS 6とCentOS 7をまとめました。
・https://urashita.com/archives/1538
今回、CentOS 8とCentOS 7の違い・変更点・比較表をまとめてみた。
目次
CentOS 8とCentOS 7の違い・変更点・比較表
主なコマンドの違いは次の通りです。
- yumがdnfに置き換わりました。
- ntpがchronyに置き換わりました。
- iptablesがnftablesに置き換わりました。
ミドルウェア・バージョンの違いは次の通りです。
機能 | CentOS 7 | CentOS 8 |
---|---|---|
カーネル | Fedora 19ベース upstream kernel 3.10 |
Fedora 28ベース upstream kernel 4.18 |
Git | Git version 1.8 | Git version 2.18 |
セキュリティ | OpenSSL 1.0.1 TLS 1.0 |
OpenSSL 1.1.1 TLS 1.3, TLS 1.0, TLS 1 |
パッケージ マネージャー |
YUM v3 RPM 4.11 |
DNF YUM v4 RPM 4.14 |
httpd・Apache | HTTP Server 2.4 | HTTP Server 2.4 |
Python | Python 2.7.5 Python 2.7 |
Python 3.6 Python 2.7 |
php ruby perl |
PHP 5.4.16 Ruby 2.0.0 Perl 5.16.3 |
PHP 7.2 Ruby 2.5 Perl 5.26 PHPはFastCGI Process Manager (FPM) を使う |
デスクトップ環境 | GNOME | Wayland, GNOME Shell version 3.28 |
データベース | MySQL 5.5 MariaDB 5.5 PostgreSQL 9.2 |
MariaDB 10.3 MySQL 8.0 PostgreSQL 10 PostgreSQL 9.6 Redis 5 |
仮想化 | qemu-kvm virt-manager |
qemu-kvm 2.12 Cockpit |
ファイアウォール | firewalld iptables |
firewalld nftables |
Nginx | なし | Nginx version 1.14 |
Java | OpenJDK 8 | OpenJDK 11 OpenJDK 8 |
NTP | ntp chronyd |
chrony |
ストレージ マネージャ |
LVM | LVM Stratis |
コンテナ | Docker | podman, buildah, skopeo, runc tools |
yumがdnfに置き換わりました
rpmパッケージ管理・パッケージマネージャであるyumコマンドがdnfコマンドに置き換わりました。
CentOS8でもyumを利用できますが、内部的にはdnfが呼び出されます。
ntpがchronyに置き換わりました
CentOS8では時刻同期ソフトウェアがntpではなくなり、chronyのみとなりました。
iptablesがnftablesに置き換わりました
ファイアウォール機能がiptablesからnftablesに置き換わりました。
CentOS7から採用されたfirewalldですが、バックエンドではiptablesが動作していました。
CentOS8からは、firewalldのバックエンドもnftablesになっています。
firewalldを利用すれば、iptables、nftablesを意識する必要はないです。
設定移行コマンド (iptables-restore-translate) というものがあります。
CentOS8に iptables-services をインストールすることでiptablesの利用が可能です。
CentOS Streamとは
CentOS Streamとは、新機能重視のFedoraと、安定性重視のRHELの間の製品です。
Fedoraで実装されている新技術をRHELより先に導入、あるいはRHELの次期マイナーリリースで実装予定のコードを含めるものとなっています。
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