ERPとは?わかりやすく ERP企業シェアと種類 (SAP、Oracle NetSuite、ワークスアプリケーションズ)

業務系のソフトウェアとしてよく聞くERPとは何なんでしょうか?

ERPとは何か?あるいは、著名なERPソフト、パッケージ、ベンダーを見てみましょう。

わかりやすく説明してみましょう。

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ERP (Enterprise Resource Planning) とは

ERPは、1990年代に流行りだした用語で、企業資源計画と訳すそうですが、意味が不明ですね。

IT分野では普通にERPシステムで通じると思います。

ERPパッケージソフトが扱うものは、企業における製造・物流・販売・調達・人事・財務会計・管理会計です。

ERPパッケージは、これらの基幹業務に関する業務活動の情報管理を支援するために作られたものです。

特に、製造・物流・人事・財務会計などは、どこの会社でもこれらに相当する基幹業務は存在するために、ERPパッケージは中小から大企業まで広く導入されています。

ERPの大企業向けERPのシェア(導入数)

キーマンズネットの資料によると、2015年時点でERPの国内の導入数によるシェアは以下の通りです。

①ワークスアプリケーションズ(42.7%)
②SAPジャパン(17.1%)
③日本オラクル(13.7%)
④富士通(13.7%)
⑤NTTデータビズインテグラル(6.8%)
(キーマンズネットより)

2015年の世界的シェア、SAP、FIS Global、Oracleの順番です。

順位  ベンダー 前年比 シェア
1 SAP 23% 6%
2 FIS Global -2% 4%
3 Oracle 3% 3%
4 Fiserv 3% 3%
5 Intuit Inc. 3% 2%
6 Cerner Corporation 38% 2%
7 Microsoft -5% 2%
8 Ericcsson 17% 2%
9 Infor -0.10 2%
10 McKesson -4% 2%

(出典:GRANDIT)

SAPとOracle、Microsoft以外は日本での実績はあまりないですね。

意外やSAPが断トツのシェアということはないようです。

それでは日本で使われている主なERPベンダー、ERPパッケージを見てみましょう。

SAP (エスエーピー、Systems, Applications And Products in Data Processing)

SAPは1972年にドイツで創業された、世界最大のERP企業です。

また、単にビスネスソフトウェアとしてみても売上高では、マイクロソフト、オラクル、IBMに続いて世界第4位です(2013年)。

SAPは日本でも中小、大手企業に広く採用されています。

SAPの製品で、最も有名な製品は、SAP R/3 (エスエイピー・アール・スリー)」というERP製品です。

「R」はリアルタイムを意味し、「3」は三層アーキテクチャ (データベースサーバ、アプリケーションサーバ、クライアント) を表しています。

SAP R/3は、歴史のある製品であり堅牢性、安定性はあるが、ユーザーインターフェースを始めアーキテクチャーが古くもはや時代遅れ感は否めない。

SAPは、R/3以外にインメモリーデータベースSAP HANAをプラットフォームに採用した次世代ERPである SAP S/4HANA、中小企業向けのERPパッケージとして、SAP Business One (ビジネス・ワン)、中堅企業向けには SAP Business All-in-One (ビジネス・オールインワン) を提供しています。

SAPはまた、SaaS分野にも進出しており、2014年に経費精算のConcur (コンカー) を83億ドルで買収し、2012年に人材管理の SuccessFactors (サクセスファクターズ) を34億ドルで買収した。

SAP R/3の構成

SAP R/3は次のような様々なモジュール機能で構成されています。

  • SD:販売管理のモジュール Sales and Distribution
  • MM:在庫購買管理のモジュール Material Management
  • WM:倉庫管理のモジュール Warehouse Management
  • PP:生産計画、生産管理のモジュール Production Planning and Control
  • QM:品質管理のモジュール Quality Management
  • PM:プラント保全のモジュール Plant Maintenance
  • HR:人事給与のモジュール Human Resources
  • PS:プロジェクト管理のモジュール Project System
  • FI:財務会計のモジュール Financial Accounting
    FIには、さらにサブモジュールとして、G/L(総勘定元帳)、AP(債務管理)、AR(債権管理)、AA(固定資産管理)、SL(特別目的元帳)などがある。
  • CO:管理会計のモジュール Controling
  • RE:不動産管理のモジュール Real Estate
  • IM:設備投資管理のモジュール Investment Management

これらの標準モジュールでは業務を実現できない場合に、アドオンというプログラムの追加開発を行います。その際、ABAPという言語が用いられます。

SAPのシステムを用いて、販売管理を行うと、在庫管理モジュールから引き当てられ、売上実績がそのまま、財務会計、管理会計まで一気通貫して整合性を取られます。

販売、在庫、会計まで連動して動くさまはさすがですね。

ちなみにSAPの導入には、ベストプラクティスに精通した専門コンサルタントの知識が必要です。

Oracle E-Business Suite (EBS)

E-Business Suite (EBS)は、米Oracle社が開発したERPパッケージです。

もとは、Oracle Applicationsと呼ばれていた製品でが、11i(11.5)から、EBSと呼ばれるようになりました。

メインのグラフィカルユーザインタフェースは、Javaアプレットを使用して作成されており、基本的に個別のソフトウェアのインストールを行わずブラウザからの実行が可能となっています。

NetSuite (ネットスイート) 現在はオラクル

NetSuiteは、1998年にアメリカで創設されたクラウドベースのERPパッケージベンダーです。

2006年に日本にも進出しました。

1990年代のERPの黎明期は、SAPやOracleが市場を独占してきました。

しかし、SAP R/3がオンプレミスであるのに対して、NetSuiteはもとからクラウド型のサービスであり、導入が容易であることから、徐々に頭角を現しました。

NetSuiteは2016年、オラクルに93億ドルで買収されました。

ちなみに、オラクルのラリーエリソンは、そもそも NetSuiteの創業メンバーの一人だったので、買収は既定路線だったのかどうだったのか。。

マイクロソフト Dynamics

Windowsを始めとしたOSやオフィス製品の最大手のマイクロソフトですが、エンタープライズ向けにERP製品も手がけています。

Microsoft Dynamics は、マイクロソフト社が開発した業務用アプリケーションの製品シリーズ総称であり、以下の製品群から構成されています。

  • CRM(顧客関係管理)
    • Microsoft Dynamics CRM
    • セールス、サービス、マーケティング機能を保有。
  • ERP(企業資源計画)
    • Microsoft Dynamics AX(旧称Axapta)
    • Microsoft Dynamics NAV(旧称Navision)
    • Microsoft Dynamics GP(旧称Great Plains Software)(日本版提供なし)
    • Microsoft Dynamics SL(旧称Solomon IV)(日本版提供なし)

Workday (ワークデイ)

Workdayは2005年、オラクルに買収されたピープルソフト出身の人が創設した企業です。

クラウド型ERPとして、人事管理や財務管理を中心としたERP環境を提供し、海外ではヒューレッドパッカードやモルガンスタンレーといったグローバル企業に多く導入されています。

Workdayは2013年、日本にも進出しました。

COMPANY (ワークスアプリケーションズ)

日本のワークスアプリケーションズのCOMPANYは、日本発のERPパッケージソフトです。

ERPの分野ではSAPやOracle等の海外勢が多い中で、日本国内企業としては最大のERPパッケージベンダーです。

ワークスアプリケーションズは1996年に創業され、同年からCOMPANYシリーズの販売を開始しました。

キーマンズネットの資料によると、国内におけるERP導入数のシェアは40%以上です。

一方で、2011年に上場を廃止し、経営不振、資金繰りが悪化しているとも伝えられていますが、どのような状況なんでしょうか。

GRANDIT (グランディット)

GRANDIT株式会社は、2003年に日本で創業されたソフトウェア企業です。

GRANDITは、たぶん、ワークスアプリケーションについて日本国内二番手の国産のERPパッケージです。

GRANDITの特徴の一つは、ゼロベースから作られた「完全統合型」で非常にシンプルな構造になっています。経理、債権、債務、販売、調達・在庫、製造、人事、給与、資産管理、経費の計10個の業務システムから構成され、通常では他のツールと組み合わせて使うようなワークフロー、BI、ECなどの機能も標準で実装されています。

もう一つの特徴は「Web-ERP」である点です。

つまりGRANDITはクラウドERPのように、インターネット上で提供されるためクラウドERP同等の恩恵を享受できるのです。そのため、コスト低減に加えて、いつでも、どこでもオペレーションができることでワークライフバランスの実現や業務スピードの向上を強力に推進してくれるのです。

まとめ

ERP分野におけるSAP、オラクルの存在感は大きいね。

また、SAP、オラクルによる買収合戦も激しい。

特定の分野で伸びた会社は次々に買収されています。

一方で、日本のワークスアプリケーションズは素晴らしいね。

日本発の企業として海外勢に負けずに頑張ってほしいものです。