以前、3D CDソフトについてまとめました。
今回は、日本でよく使われている建築系のCADのおすすめをまとめてみました。
目次
CADとは
CAD (キャド、computer-aided design) とは、コンピュータを用いてデザインすることをすること、あるいはコンピュータによる設計支援ツールのこと(CADシステム)です。
CADと似た用語でCGというのがあります。
CADとCGの違いについては、以下をご覧ください。
CADソフトとして最も有名なものは、オートデスク社のAutoCAD (オートキャド)でしょう。
一方で、住宅の建築に特化したCADシステムは、日本でよく使われているものがいくつかあります。
いくつか見てみましょう。
ARCHITREND ZERO (アーキトレンドゼロ)
公式サイト:https://archi.fukuicompu.co.jp/products/architrendzero/
ARCHITREND ZERO (アーキトレンド ゼロ) は、福井コンピュータアーキテクト社が自社開発・販売を行っている、Windows上で動作する純国産の3次元建築専用CADソフトウェアです。
福井コンピュータアーキテクトの親会社である福井コンピューターホールディングス株式会社の概要は次の通りです。
会社名 | 福井コンピューターホールディングス株式会社 |
---|---|
本社 | 福井県 |
資本金 | 16億3,100万円 |
売上高 | 99億7,000万円(2017年3月期) |
上場 | 東証1部 |
ARCHITREND ZERO (アーキトレンド ゼロ)は機能、実績、歴史とも十分にあり、工務店を中心に広く使われています。
1987年にシリーズ初代となるArchi-TRENDとして発表された後、1990年にArchi-TREND-11、1996年にARCHITREND 21、2005年にARCHITREND Z、2015年にシリーズ5世代目となるARCHITREND ZEROと進化をたどり、現在の国産建築CADで最も普及しているものの一つとなっている。
ARCHITREND ZEROは、主に日本国内の住宅設計(在来工法・2×4工法・S/RC工法)における業務効率化のための機能が充実しており、間取りプラン(平面図)から自動生成される立体モデルデータを軸に、各工法に準じた詳細図面作成や設計計算、CGパースや法規シミュレーションなど、住宅設計の一連の作業に必要とされる機能を実装している。また、すべての作業にデータがリンクしているため、整合性の高い住宅設計が行えるといった特長を持っている。
(Wikipediaより)
DigiD (デジド)
公式サイト:http://www.excel.co.jp/digid
DigiD (デジド) は、日本ユニシス、日本ユニシス・エクセリューションズが開発、販売している住宅設計3次元住宅設計システムです。
日本ユニシス株式会社の概要は次の通りです。
会社名 | 日本ユニシス株式会社 |
---|---|
本社 | 東京 |
資本金 | 54億8,317万円 |
売上高 | 2,822億4,900万円(2017年3月期) |
その他 | 米国法人 Unisysは、日本ユニシスの株式を2006年にすべて売却しているため、米国法人との資本関係はない。 現在は、大日本印刷の関連会社です。 |
日本ユニシスは外資系のイメージを持たれてしまいますが、いまや完全に日本のSIerと言ってよいでしょう。
DigiDの機能としては建築系CADとして必要な以下の機能はすべて網羅しています。
- プランニング
- プレゼンテーション
- 構造設計
- 各種申請図書
- 見積・積算
- リフォーム
DigiDは、住宅メーカーを中心に広く導入されています。
Walk in home (ウォークインホーム)
公式サイト:http://www.walk-in-home.com/
Walk in homeは、株式会社DTSによって開発、販売されている建築系のCADシステムで、DTSは、ハウジングソリューションCADと呼んでいます。
株式会社 DTSの概要は次の通りです。
会社名 | 株式会社 DTS |
---|---|
本社 | 東京 |
資本金 | 61億1,300万円 |
売上高 | 798億5,800万円(2017年3月期) |
上場 | 東証1部 |
DTSは、名前こそそれほど知られていませんが、かなり大きなSIerの一つです。
Walk in homeの主な機能は次の通りです。
・ウォークスルー画面作成・再生機能(ドアや窓も開閉可能)
・自動積算機能(データはCSV形式で出力可能)
・平面図・立面図・パース図・断面図・鳥瞰図・俯瞰図・DXF出力・JWW出力
(出力フォーマットバージョン7.02 動作確認7.03)
・3次元DXF入出力機能/アークレンダー用ファイル出力/3DS入出力機能
・間仕切り移動/間クズレ対応マルチグリッド機能
・建具AI入力機能(建具種類を部屋名などから自動判定し、入力する)
・敷地高低/傾斜地入力機能
・日影連続シミュレーション/斜線チェック機能/簡易構造チェック/採光チェック
・プレゼンボード作成機能/設計図書出力機能(日影図)
・基礎伏作成/金物自動配置機能
・オートセーブ機能
・R屋根/パラペット/ドライエリア/掘炬燵/引込み戸などの対応
・部屋積算数量ダイレクト確認ボタン
・全建具一斉開閉機能
・ビフォーウィンドウ機能
・画像データのレタッチ機能(水彩画風、鉛筆画風など)
・ダイレクトCG機能
・CPUマルチスレッド対応(レイトレーシング)
・組合せ建具対応
・部屋合成機能
・構造材の意匠表示
・複数外周領域対応
・リフォーム範囲指示および表示・積算
・スタイルデザイナー
・ダイレクトレタッチ
・立面注記編集
・太陽光パネル設置シミュレーション
・低炭素住宅:省エネルギー対策判定書
・スケルトンインフィル対応
・かんたん!!プランサーチ機能
・長期優良住宅申請アシスト機能
・Excel to DXF(JWW)機能
・通風シミュレーション
・天空図
・スフィア画像出力
・V-Ray画像出力
・ZEH判定機能
madric A's (マドリック エース)
公式サイト:https://www.cpu-net.co.jp/cad/index.html
madric A's (エース) は、株式会社シーピーユー(CPU Inc.)によって開発、販売されています。
シーピーユーの概要は次の通りです。
会社名 | 株式会社シーピーユー(CPU Inc.) |
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本社 | 石川県 |
資本金 | 2億6,300万円 |
売上高 | 16億4,500万円 (2016年3月) |
シーピーユーは、国内で初めてパソコン用建築CADソフトを開発した老舗CADメーカーで、建築3次元CAD「MADRIC・AD-1(マドリック)」をはじめ、土木積算システム「GOLDEN RIVER土木(ゴールデンリバー)、住環境シミュレーションツール「Madric EcoNavi(マドリックエコナビ)」、省エネ住宅設計支援ツール「建もの燃費ナビ(タテモノネンピナビ)」、プレゼンボード作成ツール「PRESEN MAGIC(プレゼンマジック)」など数多くの建築・建設・土木業様向けソフトウェアを取り扱っています。
ALTA SS (アルタエスエス 旧 SuperSoft Ⅱ)
公式サイト:http://www.cstnet.co.jp/archi/products/supersoft/index.html
住宅設計3次元CADシステム「ALTA SS」(旧:SuperSoft II) は、株式会社コンピュータシステム研究所 (CST) によって開発、販売されています。
株式会社コンピュータシステム研究所 (CST)の概要は次の通りです。
会社名 | 株式会社コンピュータシステム研究所 (CST) |
---|---|
本社 | 東京・仙台 |
資本金 | 2億2,625万円 |
売上高 | 67億8,152万円 (2015年度) |
もともと、ALTAは、CADを利用する前の「提案段階」で利用し、新築住宅・リフォーム営業の成約率を高める為のプレゼンツールです。
営業担当者がプレゼンツール「ALTA」で受注を獲得し、その後、設計担当者が「CAD」で図面を作成。ALTAとCADは利用者と利用用途が異なります。
一方で、SuperSoft Ⅱ は住宅設計CADです。
この2つのソフトが合体し、「設計」だけでなく「プレゼン」にも強い新しい住宅CADがALTA SS です。
B-MOS (ビーモス)
公式サイト:http://www.houtec.co.jp/htm/product/pro_bmos_first.htm
B-MOS (Build Modeling System) は、株式会社ハウテックが開発、販売しています。
株式会社ハウテックの概要は次の通りです。
会社名 | 株式会社ハウテック |
---|---|
本社 | 福岡県 |
資本金 | 不明 |
売上高 | 不明 |
建築業界のさらなる発展と、そこに携わる方々の業務をサポートするために誕生した建築CAD「B-MOS」は、住宅プレゼンから申請図面作成、見積り、省エネ、構造計算、リフォームなどの業務を効率化し受注へつなげるトータルシステムです。
長年、たくさんのお客様にご愛顧頂き、「プランニングのしやすさ」や「パースの綺麗さ」など、多くの内容について評価を頂いており、優れた操作性と分かりやすさで、建築CADが未経験の方でも手軽にスタートすることが出来ます。
(公式サイトより)
まとめ
建築系CADはいろいろとありますね。
日本独自の法律 (積算、外皮計算等) などに対応しているために、簡単には作れませんし、海外製のCADをそのまま流用するのも難しい分野です。
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