データベースとは、 大量のデータを集めて、コンピューターでデータの追加、削除、検索をしやすい形に整理したものです。
また、蓄積されたデータを管理するソフトウェアをデータベースマネジメントソフトウェア(DBMS)と呼ぶことがあります。
歴史上データベースは、階層型のデータベース、ネットワーク型のデータベースと進化していき1980年代からはリレーショナル型のデータベースが主流となりました。
現在、ソフトウェアでデータベースというときは、ほとんどの場合、リレーショナルデータベース(RDB、関係データベース)のことを指します。
目次
SQL (Structured Query Language) とは
SQL(エスキューエル)は、関係データベース管理システムにおいて、データの操作や定義を行うための言語です。
SQLは、1974年にIBMのSystem Rというデータベースで初めて使われました。
SQLの文法の種別は、
データ制御言語 (DCL: Data Control Language)
データ操作言語 (DML: Data Manipulation Language)
データ制御言語 (DCL: Data Control Language)
の3つに大別されます。
それぞれの違いを見てみましょう。
データ定義言語 (DDL: Data Definition Language)
データ定義言語はDDLと略され、RDBMSで扱うオブジェクト(テーブルやインデックスなど)の構造や、オブジェクト同士の関係を定義する構文です。
例
CREATE (データベースオブジェクト(表、インデックス、制約など)の定義)
DROP (データベースオブジェクトの削除)
ALTER (データベースオブジェクトの定義変更)
データ操作言語 (DML: Data Manipulation Language)
データ操作言語はDMLと略され、データベースを操作するための構文です。目的語やさまざまな条件を示すキーワードと組み合わせて使われ、多くのパターンがあります。
目的語には「~以上」「~以下」などの条件をつけることもでき、SQL関数と呼ばれる関数を使用することもできます。
例
INSERT INTO (行データもしくは表データの挿入)
UPDATE 〜 SET (表を更新)
DELETE FROM (表から特定行の削除)
SELECT 〜 FROM 〜 WHERE (表データの検索、結果集合の取り出し)
データ制御言語 (DCL: Data Control Language)
データ制御言語はDCLと略され、データへのアクセスを制御する構文です。
トランザクションやシステムを管理したり、ユーザーのアクセス権を制御したりするために使われます。
例
GRANT (特定のデータベース利用者に特定の作業を行う権限を与える)
REVOKE (特定のデータベース利用者からすでに与えた権限を剥奪する)
SET TRANSACTION (トランザクションモードの設定(並行トランザクションの分離レベル (ISOLATION MODE))など))
BEGIN (トランザクションの開始)
COMMIT (トランザクションの確定)
ROLLBACK (トランザクションの取り消し)
SAVEPOINT (任意にロールバック地点を設定する)
LOCK (表などの資源を占有する)
マスターデータとトランザクションデータ (マスタとトラン)
リレーショナルデータベースの用語として必ず出てくる用語にマスターデータとトランザクションデータがあります。
「マスタ」というのは、業務の基幹となるデータのことで基本的には不変的なものです。
ただ、業務体系や価格体系、商品体系などの根本的な見直しの際に変更はあります。
例として、商品価格表、商品分類表、社員情報表などがあります。
一方、「トラン」というのは、日々の業務上発生するトランザクション(一連の処理)から掃きだされるデータのことをいいます。
これらは、都度、追加・更新されていくものです。
例として、注文データ、受注データ、履歴データなどがあります。
主なDBMS (データベース管理システム)
よく使われている主なDBMS(Database Management System)をまとめました。
Oracle (オラクル)
オラクルのDBMSです。
世界で最も使われていると言われいるDBMSです。
SQL Server
マイクロソフトのDBMSです。
主にWindows Serverで使われています。
DB2 UDB
IBMのDBMSです。
汎用機からパソコンまでサポートしています。
MySQL (MariaDB)
MySQLはもともと、スウェーデンのMySQL ABのDBMSでしたが、サン・マイクロシステムズに買収され、その後、オラクルに買収されました。
オープン系では最も使われているDBMSです。
MariaDBはMySQLからフォークしたプロジェクトです。
そのため、MySQLと互換性があり、現在は、CentOSなどオープン系ではMariaDBが最も標準的なDBMSです。
PostgresSQL (ポスグレ)
オープン系ではMySQLと共によく使われているDBMSです。
MongoDB (モンゴDB)
MogoDBの読み方は、モンゴデービーです。
MongoDBは、オープンソースのドキュメント指向データベースです。
C++言語で記述されており、開発とサポートはMongoDB Inc.によって行なわれています。
MongoDBはRDBMSではなく、NoSQLと呼ばれるデータベースに分類されるものです。
ドキュメントデータベースと言われることもあります。
SQLite (エスキューライト)
SQLiteは、サーバとしてではなくアプリケーションに組み込んで利用される軽量のデータベースです。
サーバーで動作させるようなRDBMSに比べて大規模な仕事には不向きですが、アプリケーションと共に配布されるような軽量なデータベースとしては最適です。
データベースの市場シェア
Top Database indexによる世界のデータベースのシェアです。
(出典: TOPDB Top Database index )
やはり、Oracleが最強で、MySQL、SQLServerが続きます。
データベースとデータウェアハウス
データベースと関連してよく出てくる用語としてデータウェアハウスというのがあります。
両者の違いについては以下にまとめました。
まとめ
- ソフトウエアでデータベースという場合、ほとんどはリレーショナルデータベースのことです。
- リレーショナルデータベースにアクセスする言語をSQLと言います。
- 世界で最も使われているデータベースはOracleです。
データベースのきほんを理解するには以下の本がおすすめです。
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